海へ

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 穏やかな春の瀬戸内海。どこでもいいが、海から離れて暮らすのは今年で終わりに

したい。

 

 四国に帰った際、セミリタイヤ先輩の住む杵築市に行ってみたいと思っていたが、

冷気が玄海灘から流れてくる場所と知り、恐れをなして臼杵市に変更した。いつも車で

素通りしていたので、初めて桜が満開の城山や古い街並みの散策を楽しんだ。海の目の

前にある売家を見に行くつもりだったが、足弱を連れていたので一便早いフェリーに

乗ることになり、実現しなかった。フェリーからそれと思われる半島を眺めた。周りは

夢があるなら思い切って久米島でも奄美でも行けと言うが、ゆとりのない身に島はあま

りに遠く、夢にかける気概もなくなりつつある。それに私はどこへ行ってもだめだった

のだからもうあきらめて、せめて人と関わらずに海を眺めて暮らしたい。